【2015㉙㉚雪上自然観察&メープルシロップ採取レポ】土呂部の冬のごちそう☆極上里山体験
「樹液をいただく木に穴を開けるのが楽しかった!とれたてメープル紅茶がおいしかった!」「知らない人と仲良くできた!」
栗山ツアー2015のラストを飾ったのは、日光茅ボッチの会(以下、茅ボッチの会)主催の「かんじきで雪上自然観察会&メープルシロップ採取体験」です。茅ボッチでおなじみの土呂部(どろぶ)地区で実施されました。(2月はカエデの樹液の採取準備、3月は回収がメイン)
土呂部 冬の里山体験 ダイジェスト動画
1.軽くて小回りOK。かんじきで雪の上の自然観察
ガイドは「茅ボッチの会」のみなさんです。代表の飯村さんの説明でスタート。
茅ボッチや土呂部の説明を受け、雪があるところに移動します。
ここでマタギ先生(茅ボッチの会メンバー)によるかんじきレクチャーです。
雪山で動物の足跡を手がかりに獲物を追う…栗山にはそんなマタギ文化があり、猟師にとってかんじきは必需品なのです。
ほとんどの方がかんじき初体験。最初はヒモの結び方が複雑そうに感じたけれど…
先生の話を聞きながらやれば、意外と簡単。
「スノーシューよりも軽くて動きやすい」違いを楽しんでいる方も。
冬の土呂部は関東一寒いと言われています(実際に寒い)が、それ以上に体験してほしいのが、美しい里山風景です。
写真のフィールドも、数年前までは草や木がぼーぼー(専門的には「森林化」)でした。それが茅ボッチの会の活動により整備され、今では楽しい散策コースに生まれ変わりました。
この雪景色の中、誰も歩いていない雪の上を歩くと…心が洗われる思いです。(もし誰か歩いたとすれば、動物か飯村さん) 。
茅ボッチの会ではおなじみの見晴らしスポットより。
「(秋もよかったけど)冬もすてきだね。」
台湾出身のKさんは、かんじきはもちろん、雪自体を見るのがめずらしかったらしく、ずっとテンション高めでした。
またジャパン出身のシティボーイ&ガールも、見るもの触れるものすべてが新鮮に感じられたようです。
だから
意味もなく寝転んだり、
ハイジャンプしたり、
(若干強引に)ソリすべりしたり。
また絶景を前にして、スキーがしたいという声がありました。
実はあったのです。土呂部にはその昔、スキー場が。
写真は土呂部遺産のロープトゥ(トゥは引っ張るの意)の一部です。今は使われていないので、遺産扱い。ロープにつかまることで上まで引っ張ってもらうという、今でいうリフトの役割をしました。
その跡が今もこんなかたちで残っています。土呂部の方を含め、栗山にはスキーが上手な人が多いです。
雪上体験の締めはスリーボッチ(茅ボッチが3つ並んでいるスポット)に行って 、
記念撮影。
茅ボッチを作るのは秋ですが、(茅ボッチの会の計らいで)今年は冬にも元気な茅ボッチをちょっぴり見ることができました。
茅ボッチのことを「土呂部にはなくてはならないいシンボルになった」といってくれる人もいます。
でも実は、ずっと昔からシンボルでした。時代の流れで「このままだとなくなってしまうかもというピンチ」だったのを、楽しく守り育てる活動をするのが茅ボッチの会なのです。
2.新名物。メープルシロップ採取体験
みんなに道具運びを手伝ってもらいながら移動。
カエデの木に樹液採取道具がセットされた現場に到着しました。
事前にセットしておいた仕掛け(ポリタンク)の中を見ると…樹液がいっぱいたまっている!
さっそく味見。とれたての樹液はどんな味がするのかな?
この時点ではまだ甘くありません。樹液は約40倍に煮詰めることで、お店で見かけるメープルシロップのような甘さになります。
2月にはメープルシロップを採取する仕掛けづくり(ドリルによる穴あけなど)にも挑戦。
3月は、数日かけて溜まった樹液を回収する作業も体験しました。
3.絶品メープル紅茶。寒い外であったかランチを楽しむ
土呂部の民宿「水ばしょう苑」のおかみさんが作ってくれた特製ランチ(あったか汁物つき)をおいしくいただきました。
煮詰めた樹液でいれたメープル紅茶。砂糖がいらないほど甘いです。
お、これはフランスパンと完成版メープルシロップ!(樹液を約40倍に煮詰めたもの)
ぜいたく!
おみやげとして、参加者に「メープルウォーター(2リットル)」もプレゼント。家に持ち帰ってメープルシロップ作りが試せます(みなさん、やってみたかな?)。
おわりに…締めはやっぱり温泉です。
雪遊び→温泉は、冬の栗山 勝利の方程式です。上栗山温泉「開運の湯」へGO!
参加者のみなさんは、最後まで栗山を満喫したのでした。
参加者の声(一例)
栗山ツアー2015はこれで終了です。5月より、栗山ツアー2016がスタートします。詳細が決まったら当Webサイトにて告知します。ご期待ください!
ガイドしてくれた人たち
土呂部の里山風景と草原植物を守る「日光茅ボッチの会」