【2015④ バードウォッチングと自然観察レポ】“五感フル活用”で生き物や自然の深さを知る
「バードウォッチ以外にも”五感”でいろいろな楽しみを味わえた(30代 女性)」
5月末、栗山ツアーの企画としては初の「バードウォッチングと自然観察」が実施されました。
1.舞台は自然の宝庫・川俣(かわまた)地区。双眼鏡の使い方レクチャーから
今回のツアーを行うエリアは、瀬戸合峡(せとあいきょう)や地域のシンボル「川俣湖」周辺です。風が強く鳥さんがなかなか姿を見せなかったけど、新緑や青空が美しく、自然観察はばっちりでした。
ガイドは自然工房の飯村さん。日光野鳥研究会の事務局長をされています。同じ栗山の土呂部(どろぶ)地区では、日光茅ボッチの会の代表としても活躍中です。
双眼鏡はレンタルOK。よい双眼鏡は視野が広く明るく、見やすさが違います(自分で買うのにはちと高価だからうれしい)。使い方の基本を教わりましょう。
逆にして覗いてみると…どう見えるでしょうか?いきなりの裏ワザに小学生のKくんも興味しんしん。こんな使い方もあったんだ!
セミ(エゾハルゼミ)など、鳴き声だけがきこえる生き物については、写真による解説も。わかりやすいと好評でした。
2.テーマは五感。人間の感覚をフルに活用
参加したのは「(詳しくないけれど)興味があって“やる”きっかけがほしかった」方ばかり。今回は入門編だからそんな参加者にもぴったりです。
①「視覚」とにかく“見る”が基本
瀬戸合峡を自由に飛び交う、イワツバメ。ほかのツバメとどこが違うのか?例によって写真を使いながら教えてもらいます。
見えるかなー?
岩にへびを発見。恐かったのでアップ写真はのせませんが、Kくんは…
子どものすばらしい発想から刺激を受ける、大人たちでした。
ふつうなら見過ごしがちな葉っぱも、実は意外な関わりが…これは「ほおば」です。みそをのせて焼くとおいしいアレですね。
まず自分とどう関わっているかの解説があって、楽しいクイズ形式で進むから、専門的な話もすんなり頭にはいります。
あ、双眼鏡のそんな使い方も!
②「触覚」なんでもさわりたい年ごろ(大人も)
ベトベトしていても、こういうときって新鮮に楽しめるから不思議です。
③「聴覚」“聞きなし”を知っていますか?
“聞きなし”も教わりました。動物の鳴き声(とくに鳥)を、覚えやすいよう人間言葉におきかえたものですね。犬のワンワンとか、セミのツクツクホウシとか、ウグイスのホケキョウとかが代表です。
で、センダイムシクイのさえずりは…
焼酎いっぱいぐいー
まじです。
>>実際のさえずりを確認する(飯村さん管理サイト「nikkotoday」へリンク)
「ピヨピヨピヨジー」とも聞こえたのですが…聞きなしを覚えることが、鳥を知ることにもつながりそう。
④「味覚」食べられなさそうで、意外においしい?
チマキザサやウコギの新芽を試食しました。チマキザザは、その名のとおりチマキを作るときに使う葉ですね。
⑤「聴覚」あの香りに似ている!
クロモジ(高級ようじの原料)や、ミズメ(しっぷの主成分である「サルチル酸メチル」を含む)の香りをチェックしました。
葉っぱの香りをかいだの、いつぶりだろうか。
3.ツアー後も、生き物や自然に興味をもつ変化が
あ
トンビ!
参加者に聞いてみると、ツアー後も鳥のさえずりを気にするようになったり、今までの生活にも変化が。
なにげなく見ていた自然や生き物も、注意深く観察することでその深さを知り、改めて価値を感じる。そんなきっかけに少しでもなったなら大成功です!
「焼酎いっぱいぐいー」また聞こえるかな?
- (鳥)センダイムシクイ、イワツバメ
- (植物)ヒメウツギ、ウスバサイシン、ウド、ラショウモンカズラ、ヒメコマツ
- (虫)ウスバシロチョウ、エゾハルゼミ